「グリーフケア」を知っていますか?
ふとした瞬間に涙がこぼれてしまうのも
日々の生活の中で動きが止まってしまうことも
呼吸をするのさえ苦しくなってしまうのも
あたりまえなのです
とても大切なひとを失ったのだから
失ったひとを忘れないように
失ったひととあなたがともに生きていくために
グリーフケアはあります
世界でのグリーフケアの歴史は古く、第二次世界大戦のころにはすでに精神科医や心理学者によって研究されてきました。しかし日本のグリーフケアの歴史は浅く、日航機の墜落事故やJR西日本の福知山線脱線事故の後に本格的になります。JR西日本は福知山線の事故後、生存者や遺族や社員のケアのためにグリーフケア研究所を設立。その後、上智大学に移管され現在の上智大学グリーフケア研究所に至ります。医療関係者や宗教者、葬祭関係者らが日々学びを深めています。
グリーフとは
「グリーフ(grief)」とは、死別などによる深い悲しみ、悲嘆、苦悩を示す言葉です。
人生のさまざまな場面で喪失や決別は必然的に訪れます。
死別だけではなく、子供の成長による「引越し」「結婚」「子離れ」、仕事の「失敗」「転職」「退職」、「病気」「事件」「事故」「災害」など、大切な人・物・事柄を失くしたり決別したりすることによって、大きなグリーフとなる可能性があります。
グリーフケアとは
「グリーフケア(grief care)」とは、深い悲しみの中にある人に寄り添い支えてサポートすることです。
大切な人を亡くした悲しみから立ち直るには、悲嘆のプロセス(グリーフワーク)にあると言われます。グリーフワークは「ショック期」「喪失期」「閉じこもり期」「再生期」の悲嘆のプロセスに沿って気持ちを整理したり、周囲から継続的なサポートを受けることが大切です。
悲しみから立ち直るなめには
グリーフケアで大切なことは悲しみを押さえ込まず肯定することです。
「悲しみ」は自然な感情であり、抑え込んで無理に明るく振る舞う必要はありません。悲しみを乗り越えるには、感情を思い切り外に吐き出すことが大切です。ご葬儀では同じ悲しみを共有できる人が集います。きちんとお別れをすることで「悲しみ」「怒り」「後悔」などのさまざまな複雑な感情もそのまま吐き出すことはグリーフワークにつながります。
グリーフケア士
グリーフケア資格者認定制度は、ご葬儀の施行に加え、サポートやケアなどのスキルを持つ専門職(グリーフケア士)の育成が非常に重要になってきたために創設されました。
ジョイングループでは、葬祭ディレクターをはじめとする44名(2023年現在)の有資格者とより高度な研修を受け専門的な知識とスキルを持つ、業界を先導し育成役を担う「上級グリーフケア士」が2名在籍しております。グリーフケアはご葬儀以外にも医療の現場をはじめさまざまな現場で必要とされるものであり、グリーフケア士の育成を行うことでグリーフを抱える「悲嘆者」がライフステージの中でケアされる健全で心ゆたかな社会を構築していきます。
上級グリーフケア士鈴木 愛
母が弟を亡くしたとき、悲嘆に暮れる母にかける言葉がなく「知識があれば心健やかな時間を過ごせたのではないか」と上級グリーフケア士を取得。現在グリーフケア研修のファシリテーターとして活躍中。
想いを届ける「ソラ色ポスト」
大切な人を想い悲しみに浸ることは、新たな生きる力を得るために必要なことです。今の自分の気持ちを受け入れられるよう、言葉を書き出すことで明日がはじまります。
平安典礼では、大切なあのひとを笑顔で思い浮かべられる日がくるまで、空の彼方へ声をかける「ありがとう」「大好きでした」の言葉を届ける「ソラ色ポスト」を各ホール設置しています。あなたの心が晴れるまで何度でも空へお手紙をお届けします。